「キャッチングのやり方は~」
「ダイビングの仕方は~」
「あのコーチなんか言ってるな~」
「せっかく選手たちに教えたのに・・・」
「なぜかわかってくれない・・・」
その理由は・・・
1冊の本が教えてくれました。
こんにちは、Atsuyaです。
本日は『選手にとってGKコーチの「技術解説」は単なる情報でしかない』というテーマでブログを書いていきたいともいます。
先日以下のような質問を受けました👇
練習の時、選手達にGKの技術について伝えているが、選手達は全然聞いてくれない。
自分が選手の時はGKコーチがいるだけで羨ましいと思っていたのに・・・
👆上記の質問についてある本を引用しながら解説していきたいと思います。
ある本とは・・・
バカの壁 (新潮新書)です。
この『バカの壁』という作品は養老孟司さんが書いた本で、
2003年のベストセラー第1位、また新語・流行語大賞、毎日出版文化賞特別賞を受賞した。
僕がこの本を読んで感想・学んだことを一言で表すのならば・・・
「この人の言っていることが分かる、この人は自分の言ったことを理解してるだろ」
なんて簡単に思うな!!!
ってことを学びました。
さて本題に戻しましょう。
なぜ、選手達はGKコーチが技術について詳しく解説しているのに
選手達は理解してくれないのか・・・
それは、その選手達にとってGKの技術は単なる情報に過ぎないからです。
どういうこと?って思うかもしれません。
きっとこの文章を読んでいただければ、分かっていただけるかもしれません。
脳内の一次方程式
この入力をX、出力をYとします。
すると y=ax という一次方程式のモデルが考えられます。
何らかの入力情報xに、脳の中でaという係数をかけて出てきた結果、
反応がyというモデルです。
このaという係数は何かというと、これはいわば「現実の重み」とでも呼べばいいのでしょうか。
引用:『バカの壁』 p31 脳内の一次方程式
GKコーチがいくらGKにとって大切な技術(情報)を伝えたとしても、
選手自身がそれを重要だと認識していなかったら意味がないということです。
つまりa(現実の重み)という係数が0の時です。
0に何をかけても0です。
例えば、3人のGKがいるとします。
一人のGKは今までキャッチミスをしたことが一度もありません。
もう一人のGKは週末の練習試合で5-0で勝っている時にキャッチミスをしてしまい5-1になってしまった。
最後の一人は、公式戦でキャッチミスをしてしまい逆転されてしまった。
この3人に対して、「キャッチングの仕方」について説明しても伝わり方が全く違います。
なぜならば、「現実の重み」が違うからです。
今までキャッチミスをしたことないのに、いきなり「キャッチングの仕方」について解説されても
その選手は吸収できないと思います。
逆に公式戦でキャッチミスをして逆転された選手の場合、
熱心に耳を傾けると思います。
ちなみに「キャッチングの仕方」については以下のブログで解説しています👇
したがって、いくらGKコーチが頑張って技術を説明しても全員に伝わるわけではありません。
だからと言って、「いい加減な練習しろ!」と言っているわけではありません。
伝わらなくてもそこまで落ち込む必要はない。
ということです。
普段、僕はGKの技術や戦術についてブログやTwitterなどで発信しています。
つまり、情報を発信しています。
発信している理由は、
- 自分自身のインプットの質を高める
- GKに技術を理解してもらう
- GK以外にGKのことを理解してもらう
主にこの3つですね。
でも僕の発信は単なる情報でしかありません。
参考にするかしないかは、その人次第です。
GKコーチにできることは何か?
私たちにできることは目の前の選手達を観察し、その選手にとって必要なことを伝えることができるかどうかです。
その選手が何に困っているのか・・・
不安に思っていることは何か・・・
どんなことを教えてもらいたいのか・・・
それに気づいていくしかないですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。