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GKへの「ほめ方」の違いで練習に対するモチベーションが変化する~ほめる時に気をつけること~

投稿日:2020年4月16日 更新日:

「いや~あのセーブはさすがだよ!」

「スーパーセーブ連発だな!!!」

「お前は天才だ!」

果たして、このような「ほめ方」は正しいのか?

その答えは・・・

ある一冊の本が教えてくれました。

こんにちは、Atsuyaです。

本日は『GKへの「ほめ方」の違いで練習に対するモチベーションが変化する~ほめる時に気をつけること~』というテーマでブログを書いていきます。

 

ゴールキーパーをほめる時、皆さんはどのような言葉かけをしていますか?

 

今日はある本で紹介されていた研究をもとに「ほめ方」についてブログを書いていきたいと思います

ある本というのは『「学力」の経済学』という本です。

この『「学力」の経済学』という本は、

海外の論文や教育に関するデータをもとに、

日本の教育をよくしていこう!というテーマで書かれた本です。

大雑把な説明でありますが・・・(笑)

以下に目次を張っておきます👇

目次

第1章 他人の〝成功体験〞はわが子にも活かせるのか?
データは個人の経験に勝る
第2章 子どもを〝ご褒美〞で釣ってはいけないのか?
科学的根拠に基づく子育て
第3章 〝勉強〞は本当にそんなに大切なのか?
人生の成功に重要な非認知能力
第4章 〝少人数学級〞には効果があるのか?
エビデンスなき日本の教育政策
第5章 〝いい先生〞とはどんな先生なのか?
日本の教育に欠けている教員の「質」という概念

引用:「学力」の経済学 アマゾンのページより

気になる方は👆の画像からチェックしてみてください。

 

さて、ゴールキーパーをほめる時はどのような言葉かけをすればいいのでしょうか?

結論から申し上げると、

「その子の能力ではなく、努力をほめてあげよう!」

です。

なぜこのように考えたのか・・・

『「学力」の経済学』の中にある、ミューラー教授ら(1)の実験によって、

子どものもともとの能力(=頭のよさ)をほめると、子どもたちは意欲を失い、成績が低下する

引用:「学力」の経済学 p49

ということがわかりました。

主な実験の流れです👇

  • 子どもたち(10歳~12歳)を二つのグループに分ける
  • 簡単なIQテストを受ける(1回目)
  • 答案を返し、1つのグループは能力をほめる、もう一つのグループは努力をほめる
  • 難しいIQテストを受ける(2回目)
  • その後、1回目と同じレベルの簡単なIQテストを受ける(3回目)
  • 能力をほめられたグループは成績を落とした
  • 努力をほめられたグループは成績を伸ばした

つまり、子どもたちはほめられ方の違いで3回目のIQテストに取り組む姿勢が変わったのです。

 

詳しく知りたい方は『「学力」の経済学』もしくは、

Praise for intelligence can undermine children’s motivation and performance.(https://psycnet.apa.org/buy/1998-04530-003

をお読みください。

きっと原文を読むのにはお金がかかります。

Abstractは読めます。

 

これはゴールキーパーをほめる時にも応用できるかもしれません。

例えば、GKが素晴らしいセーブをした時に、

「いや~あのセーブはさすがだよ!」

「スーパーセーブ連発だな!!!」

「お前は天才だ!」

とほめるよりかは、

「今週やった練習の成果が出たね!!!」

「今までの努力が報われたね!」

など、具体的な行動をほめてあげると良いかもしれません。

その結果、ゴールキーパー達は今後も努力を惜しまず高いモチベーションを保ちながらトレーニングできるかもしれません。

 

まぁこの実験はあくまでもIQテストで行ったものなのでGKがトレーニングする際の意欲とは関係ないかもしれませんが・・・

試す価値はありそうです。

僕自身も今年度から小学生を教える機会があるので実践していきたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

参考書籍

「学力」の経済学

(1)Praise for intelligence can undermine children’s motivation and performance.

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