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GKの歴史を知れる最高の1冊『孤独の守護神 ゴールキーパー進化論』を読んでみた

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こんにちは、Atsuyaです。

今回は2014年5月29日に発売された孤高の守護神 ゴールキーパー進化論を読んだので、感想をブログに書いていきたいと思います。

この本を読んで一言申し上げるとしたら・・・

読み応えがありすぎる1冊でした(笑)

普段から本を読んでいる人でも、読みにくい1冊だと思います。

読み終えるのに時間がかかりましたが、この本を読み、内容を理解することができれば、

各国ごと又は時代によって、GKがどのように扱われてきたのかわかります。

つまり「ゴールキーパーの歴史」を知ることができます。

難しい本を読むコツとして、読む前にある程度、その本に関する情報を頭の中に入れておく必要があります。

著者のプロフィールは絶対に読みましょう。

著者について

ジョナサン・ウィルソン Jonathan Wilson
1976年生まれ。英『ガーディアン』『インディペンデント』などに寄稿する、スポーツ・ジャーナリスト。訳書『サッカー戦術の歴史 2-3-5から4-6-0へ』(筑摩書房)の他に、Behind th Curtain: Travels in Eastern European Football、Sunderland: A Club Transformed、The Anatomy of England: A History in Ten Matches、Brian Clough: Nobody Ever Says Thank Youの著書がある。

訳者:実川 元子(じつかわ もとこ)
上智大学外国語学部仏語科卒業。翻訳家、ライター。ファッションやライフスタイルをテーマに、新聞・雑誌・書籍の執筆、翻訳を行なっている。主要訳書:D・トーマス『堕落する高級ブランド』(講談社)、A・アリスン『菊とポケモン』(新潮社)、T・ミュラー『エキストラバージンの嘘と真実』(日経BP社)、メイバンク/ウィルソン『GILT』(日経BP社)、A・カプラノス『サウンド・バイツ』、D・ビーティ『英国のダービーマッチ』、コール他『サッカーが勝ち取った自由』、S・ブルームフィールド『サッカーと独裁者』(以上、白水社)など。

引用:孤高の守護神 ゴールキーパー進化論

そして今回は以下の3つの観点でブログを書いていきます。

OVERVIEW
  • GKの歴史を知ることで私たちは何ができるのか?
  • この本のお勧めの読み方
  • お勧めの章は?

 

GKの歴史を知ることで私たちは何ができるのか?

ゴールキーパーの歴史をたどっていくことで何の意味があるのか。

歴史上のGKだけを覚えても特に意味はない。

受験に合格するために歴史上の人物を覚えることとさほど変わらない。

 

僕はゴールキーパーの歴史を知ることで、

現代におけるチームの一員としてのゴールキーパーの役割をより深く理解できると思ったのでこの本を読もうとしました。

 

この本の原題は、

THE OUTSIDER: A History of the Goalkeeper』です。

このOUTSIDER(アウトサイダー)とはどういう意味なのでしょうか。

アウトサイダーには2つの意味があります。

1つ目は、組織や団体の外の人。つまり部外者である。

2つ目は、社会の枠に、はまらない独特な思想の持主。

ゴールキーパーはこの二つの意味を有すると考えました。

 

アンチフットボーラーと呼ばれていたゴールキーパー(部外者であり、独特な思想の持主)がどのようにしてチームの一員となり、GKとしての価値を上げてきたのか・・・

なぜ国や時代によって、GKが英雄として扱われたり部外者として扱われたりしたのか・・・

これらのことを考え、孤高の守護神 ゴールキーパー進化論を読み進めていくうちに、

僕自身の考えがまとまり、現代におけるチームの一員としてのゴールキーパーの役割を再認識できました。

この本の読み方

ブログの冒頭でも書きましたが、難しい本を読むコツとして可能な限り情報を頭の中に入れておきましょう。

孤高の守護神 ゴールキーパー進化論は少し読みにくい本なので以下の3つの部分を先に読みましょう。

  • 目次
  • エピローグ
  • 訳者のあとがき

☑目次

目次を読むことで、著者がどういう順序でこの本の内容を伝えたいかがわかります。

そして目次を読んで気になる章があれば先に読んでみましょう。

気になるか箇所から読めば、内容もすんなり頭の中に入ります。

以下が孤高の守護神 ゴールキーパー進化論の目次になります👇

目次 :

第1章 豊穣を阻むもの―サッカー草創期のゴールキーパー/

第2章 ロシアの系譜―レフ・ヤシンとその後継者たち/

第3章 洒落ものの系譜―戦争に翻弄された欧州の名士たち/

第4章 スイーパー・キーパー―キーパー、チームに統合される/

第5章 スケープゴートの悲哀―ブラジルとスコットランドの系譜/

第6章 忍耐強いイングランド人―廃れゆく本場のゴールキーパー/

第7章 アフリカの巨人―ライバルが変えた歴史/

第8章 巨人列伝―スーパーマンたちの奮闘/

第9章 ペナルティキックの恐怖―数字では測れないPKの不思議

引用:孤高の守護神 ゴールキーパー進化論

僕は第1章、第9章、第4章の順番で読みました。

☑エピローグ

目次を読んだ後はエピローグを読みます。

エピローグ(英語:epilogue)とは、通常文学作品や映画、ドラマなどにおいて物語を完結させるために、物語中の視点から描かれた結末の部分のことである[1]。物語の後に著者自身の言葉として書かれた文章は、エピローグとは別にあとがきと呼ばれている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ナビゲーションに移動検索に移動

エピローグにには、その本のまとめが書いてあります。

つまり、著者の伝えたいことが詰まっています。

難しい本の場合はエピローグも読みましょう。

☑訳者のあとがき

目次、エピローグを読んだ後は、あとがきも読みましょう。

孤高の守護神 ゴールキーパー進化論は翻訳本なので、訳者の実川 元子氏のあとがきを読みました。

目次、エピローグ、あとがきを読んでしまえば、その本の大きな枠組みが理解できます。

お勧めの章は?

僕のお勧めの章は、

第4章の「スイーパー・キーパー ― キーパー、チームに統合される」

です。

この章ではスイーパー・キーパーの始まりは誰なのかなどの歴史が書かれています。

現代では、ノイアー選手、エデルソン選手のように、DFの役割をこなすゴールキーパーが増えてきています。

しかし、スイーパー・キーパーの始まりは誰なのか?

この本では、ハンガリーのグロシチ・ジェラ選手だと書かれています。

当時のハンガリーはパスサッカーを得意としていました。

さらにフォーメーションは現代に置き換えると3-2-1-4。

ハンガリーの戦術上、ゴールキーパーが飛び出すことは必須のプレーでした。

当時の英国のジャーナリスト、ブライアン・グランビルは、グロシチはもう一人のフルバックのようにプレーしていた、と指摘していました。

しかし、グロシチは自分はスイーパー・キーパーの先駆者ではないと言っています。

これは推測ですが、グロシチは三人のフルバックと連携してゴールを守るために前に飛び出すことを選んでいたんだと思います。

実際にグロシチは、「(飛び出すことは)リスクが高いから、ほかに選択肢がない限り飛び出しはやるべきではない」と主張している。

結論として彼は「ゴールキーパーは、四人目のフルバックの役割を果たすために、フィールドプレーヤーとしても練習をしなくてはならない」と言っています。

つまり、あくまでもGKはGKだが、フィールドプレイヤーと連携してゴールを守るべきだとグロシチは考えていました。

 

このように孤高の守護神 ゴールキーパー進化論では当時のサッカーの戦術やそれに伴うGKの在り方が書かれています。

まとめ

ちなみに、僕は孤高の守護神 ゴールキーパー進化論を5年ほど前に購入していました。

当時は大学1年生でした。

正直言うと、今までずっと読めずにいました。

いわゆる積読です。(笑)

今の僕は1度読んで、気になるところだけもう一回読んでいます。

正直、1回読んだだけで理解できる人は少ないと思います。

1回目はサラっと読んで、2回目は気になる部分をもう一度深読みして、3回目にもう一度読んで内容をしっかり理解できれば良いと思います。

もっと深くまとめられるように、今後もこの本を深読みしていきます。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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