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メディシンボールでスローイングの練習をしてたけれど科学的にあまり意味がない件

投稿日:2019年6月7日 更新日:

攻撃の起点であるGKの皆さん、ライナー性のボールを投げるスローイングの技術を持っていますか?

僕は持っていません。(笑)

こんにちは、Atsuyaです。

今日はGKトレーニングのスローイングの練習についてブログを書いていきたいと思います。

皆さんの中で、スローイングで遠くにボールを飛ばす、または速いライナー性のボールを投げるためにメディシンボールで練習したことある人はいませんか?

実は間違っています。

結論から申し上げると、「メディシンボールで練習してもスローイングは上手くならない」です。

メディシンボール2kg
https://www.fungoal.com/medicine-ball.html

そもそもメディシンボールとは「何ぞや!」って人に・・・

メディシンボールとは、簡単に言うとトレーニング用に作られた1~5kgぐらいの重たいボールです。

通常のサッカーボールより重たいボールを使ってGKのスローイングの練習をすればきっと早くて鋭いライナー性のボールを投げれる!って思ってメディシンボールで練習したことある人がいるはずです。

僕の理想はこれでした。(笑)

今日はなぜメディシンボールを使ってもスローイングが上手くならないか、ライナー性のボールが投げれないのかを解説していきたいと思います。

今日の概要です。

  1. メディシンボールで練習しても投げるのが上手くならない理由
  2. 試合の変化に対応するためにボールを変えて練習するのは良い
  3. 試合前にメディシンボールを使えば効果はあるかもしれない

1.メディシンボールで練習しても投げるのが上手くならない理由

理由は2つあります。

①フォームが崩れる

負荷が変われば必ずフォームが崩れます。

例えば、野球のマスコットバットで考えてみましょう。マスコットバットというのはバットの先に鉛をつけてバットを重くし、スイングの練習することです。

この方法で練習すると必ずといっていいほどフォームが崩れます。その少しのフォームのズレが野球では命取りです。

これは僕の体験談なのですが、僕自身GKのスローイングが苦手です。ボールを遠くに飛ばすことはできるのですが、早いボールを投げることができませんでした。

苦手を克服するために僕は重さ3キロのメディシンボールでスローイングの練習をしていました。笑

今考えると何やってたんだ…と思うかもしれないが、当時はこれが一番効率いいと思っていました。

しかしフォームが崩れてしまいました。特に頭の位置が安定しなくなってしまい身体がブレブレになってしまいました。その結果、試合で思ったように上手く投げることができませんでした。

②タイミングが狂う

重さが違えば、投げるタイミング、打つタイミングは必ず変わります。

これも野球のマスコットバットで考えてみましょう。バットの先に鉛がついていると普通に考えてスイングスピードは落ちますよね。でも鉛をつけたままボールに当てようとしますよね。

きっと当たるようになります。では鉛を外した瞬間どうなると思いますか?多分、バットを早く振りすぎてしまってボールに当たることができなくなります。

僕がメディシンボールで練習している時もそうでした。早くてライナー性のボールを投げる時、サッカーボールとメディシンボールではリリースポイントが違います。原因はボールが重いので、腕がボールの重さに耐えきれないからだと思います。

なので、気がつかないうちにボールを早くリリースするクセがついてしまいました。そうするとサッカーボールで投げた時も早くリリースしてしまったのでボールを遠くに投げることはできても早く投げることはできませんでした。

このように競技トレーニングとウエイトトレーニングを混ぜると特定の筋力は強くなるかもしれないが技術的な成長は難しいです。筋力を伸ばすだけならウエイトトレーニングと基礎的スキルトレーニングをした方が圧倒的にいいです。

⇧のブロブに競技トレーニング、基礎的スキルトレーニング、ウエイトトレーニングの違いについて書いてあるので参考までに読んでみてください。

逆を考えてみると非常にわかりやすいかもしれませんが、野球選手にプラスチックバットをもたせたらどうなると思いますか?

きっと空振ります。

これと同じ原理ですね。

安易に競技トレーニングで重さを変えてしまうと試合で使えない技術が身についてしまいます。

2.試合の変化に対応するためにボールを変えて練習するのは良い

サッカーなどの屋外競技に限るかもしれませんが、試合では風が吹いたり、雨が降ったり、いつもとグラウンドが違うことはよくあります。というか、毎回同じ環境で試合できることはめったにありません。これに対応するために少しボールや環境をあえて変えてトレーニングをすることは有効です。

例えば、雨の日を想定して、水を少し多く含んだボールで練習することなどがあげられます。

僕も高校時代、あえて古いボールで練習したことがあります。

当時三年生だったんですが、使おうと思えば常に新しいボールで練習することができました。しかしあえて古いボールを使っていました。試合で使われるボールがペレーダだったりプーマだったりと何が使われるかわからなかったので毎回ボールを変えて練習してました。

あと、単純に古いボールが重たいのでキック力が上がると思って練習してました。笑

このように練習することで試合での修正力や対応力がついたと思います。

毎回新しいボールで練習している人、たまには古いボールで練習してみてください!

3.試合前にメディシンボールを使えば効果はあるかもしれない

1.で解説したように、メディシンボールでたくさんスローイングの練習をすることは効果的ではないかもしれませんが、試合前に数回メディシンボールを投げることでライナー性のボールを投げることができるかもしれません。

しかし科学的な根拠がないのでやるかやらないかは任せます。

なぜそのように思ったのか具体的に書いていきます。

野球での具体例です。バットリングというのをご存じですか?バットリングというのはバットの先端に装着する鉄製のリングで、これをつけて2,3度スイングしてから打席に入ることです。これは「アイソレート to コンパウンド法」という筋トレするときの方法論です。

筋トレのウォーミングアップでもこの方法をよく使います。「アイソレート to コンパウンド法」というのは簡単に言うと、筋肉は1度大きな力を出すとその後、数分間の発揮能力が高まります。

筋肉の短期学習効果というものを利用しています。なので打席に入る前に少し重たいバットで素振りをすることによってスイング動作に使う筋肉が刺激され、力が発揮されやすくなります。

しかしこれは疲労が残らない程度しかやりません。

これをGKで利用するならば、試合前にメディシンボールを投げることですね。

もしかしたら一時的に鋭いライナー性のボールが投げれるかもしれません。

今日解説したように、メディシンボールで練習してもスローイングは上手くなりません。あえて古いボールで練習したりすれば試合での対応力は身につきます。もしスローイングを上手くしたいなら使える筋肉を身につけたほうがいいですね。さっきも載せましたが、こちらで解説してます。

参考文献

『使える筋肉・使えない筋肉【理論編】』 著者 谷本道哉

『使える筋肉・使えない筋肉【実技編】』 著者 谷本道哉

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