GKコーチ:「現代サッカーのゴールキーパーは足元の技術も求められるぞ!」
選手(GK):「そうなんだ、、、じゃドリブルの練習でもするか!」
GKコーチ:「いや、足元のあるGKはドリブルやコントロールで相手をかわすことじゃないぞ!状況を把握することが大切だ!」
選手(GK):「状況把握・・・」
こんにちは、Atsuyaです。
本日は【ゴールキーパーの攻撃時の役割】「足元があるゴールキーパー」ってなに?と言うテーマでブログを書いていきたいと思います。
先日以下のような質問を受けました👇
「このゴールキーパー足元あるな」ってよく言いますが、足元のある、ないってどういう基準で判定していますか?
上記の質問箱では僕はこのように回答いたしました👇
僕は相手のファーストライン(フォワード)をどうやって超えるかを理解し、実行できるゴールキーパーが、「足元のあるゴールキーパー」だと思っています。ディフェンスとゴールキーパーという数的優位な状況で、どのように相手のファーストラインを超えるか?を理解する必要があります。 超えるためには、「2対1の原則」を理解する必要があります。その原則を理解し、それを実行できるパス&サポートができるキーパーは「足元がある」と認識思っています。 もちろん、数的同数でプレッシングをかけられた時は、「スペースの認知」と「ロングキック」が求められます。
引用:https://peing.net/ja/q/7f23a510-4231-4536-9b71-db3c99dbabae
上記の内容は質問に対して簡潔に答えたつもりです。
しかし、もう少し要素を分解して、説明したいと思ったので、今回のブログ記事でまとめていきます。
本日の概要はこちらです👇
・技術の前に状況を把握できているか?
・状況を把握して、技術を発揮しよう!
・技術を向上させることで『見える世界』も変わってくる!
では、深堀していきます。
【GKの攻撃時の役割】技術を発揮する前に状況を把握できているか?
まず初めにサッカーは華麗なパスを出す、ドリブルで相手をかわすスポーツではありません。
サッカーは『チーム』で協力して、相手より一点多く取るスポーツです。
そして試合に勝つためにゴールキーパーできることは『安全・確実にボールを前進させること』です。
そのためには『味方と相手の配置』を認知しなければいけません。
11人制でやっているなら11人制の配置、9人制、8人制、7人制なれそれぞれの配置を見なければいけません。
それを見た上で、
・数的優位
・スペース的優位
・質的優位
を見極めてパスを選択しなければなりません。
『足元があるGK』とはプレッシャーをかけてきた相手をドリブルでかわすことではありません。
例えば、相手チームが一人のFWの場合、ゴールキーパーと2センターバック(CB)で相手のワントップを超えることができます。
逆に相手が二人のFWでこちらが2CBの場合は、相手フォワードを1人惹きつけることができれば相手のフォワードのラインを突破することができます。
しかし、ここで相手FWがセンターバックのパスコースを消しながらゴールキーパーにプレッシャーをかけてきた場合は、もう一つ先のパスコースを見つけなければいけません。
中盤の選手がフリーであれば、そこの選手を認知してパスを出さなければなりません。
ボール保持側はチーム全体で良い立ち位置をとっている。そして、ボールを奪うほうも1人で2人もしくは3人見れる(プレッシャーをかけれる)位置に立っている。
そんな中、ゴールキーパーのパス一本で相手のラインを超えられる。
戦術もすごいし、技術もすごい。
pic.twitter.com/hS3XbjIq8l— Atsuya (@Atsuya_gk) October 31, 2021
ボール保持側はチーム全体で良い立ち位置をとっている。
そして、ボールを奪うほうも1人で2人もしくは3人見れる(プレッシャーをかけれる)位置に立っている。
そんな中、ゴールキーパーのパス一本で相手のラインを超えられる。 戦術もすごいし、技術もすごい。
僕がGK選手から受けた質問👇
質問:「しかし、その中盤の選手にもマークが付いていてパスを出せない場合はどうすればいいでしょうか?簡単に言うと、ゴールキーパー以外ほぼマンツーマンでマークにつかれている時です。」
回答:「その時は、前のスペースが空いていて比較的有利な状況なのでそこのスペースにボールを落とすことが大切です。これは蹴らされているのではなく、スペースに主体的にボールを落とすことが大切です。
相手がほぼマンツーマンでマークして来たら、
相手のゴールに近い1対1の状況の選手にパスを届ける。もしくは有利なスペースにボールを落とす。
「ロングキックを蹴らさえる」というマインドではなく、「有利なスペースにボールを落とす」マインドでいよう。— Atsuya (@Atsuya_gk) August 10, 2021
ポゼッションを主とするチームのゴールキック時について
質問:「ショートパスとロングキックの使い分けがわからないです」
目的はフリーな選手にボールを届けること。優先順位は相手のゴールに近い(得点が取れそうな)選手。
しかし、ほとんどの場面では自陣ゴール近くにフリーな選手が多い。 また相手がほぼマンツーマンでマークして来たら、 相手のゴールに近い1対1の状況の選手にパスを届ける。
もしくは有利なスペースにボールを落とす。
ロングキックを蹴らさえる」というマインドではなく、「有利なスペースにボールを落とす」マインドでいよう。
ゴールキーパーまず状況認知することから始めましょう。そのためには、作戦ボード上などで理解することも大切です。
監督やGKコーチと相談しながらやっていきましょう。
【GKの攻撃時の役割】状況を把握して、技術を発揮しよう!
・状況把握することができてからトレーニングで技術を向上させるか?
・トレーニングで技術を向上させてから状況把握する能力を身に付けるか?
「鶏が先か卵が先か」、みたいな議論ですが、僕は学年や年代にもよると思います。
小学生年代や中学生であればまずはパス&コントロールや後ドリブルの技術を身に付けることが大切だと思います。
しかし高校生年代以上では、たくさんロングキックを練習したからといって、すぐ上達するものでありません。
技術を習得しやすい年代(ゴールデンエイジ)が終わってしまった場合は、頭で理解してから、それぞれの技術を身に付けたほうが、上達は早いと思います。
これは英語の学習に似ていると思います。幼稚園生であれば何度も英語の発音を聞いていればそのまま理解することができます。
しかし大人になってくるとある程度文法理解し、実際に使う単語を暗記や語源の成り立ちを勉強したほうが、英語の習得が早いです。
それと同じでゴールキーパーのテクニックも、年代によって技術が先か、それとも状況把握が先かを判断していく必要があります。
仮に、状況把握ができてロングパスを蹴ることができないのであれば、ロングキックのトレーニングをしなければいけません。
さらにロングキックを使う状況を再現できるようなトレーニングを行うことが大切です。
ただただロングボールを蹴るのではなくて、相手や味方の動きに合わせながらロングキックを受けることが大切です。
またパス&サポートのトレーニングでも相手がいない状況ではなく3対1や4対2のトレーニングを通じて、相手を動かしながらボールを保持するトレーニングが必要です。
【GKの攻撃時の役割】技術を向上させることで『見える世界』も変わってくる!
しかし逆のこともいえます。例えば60mのロングボールを蹴る選手がいるのであれば、見えている世界も変わっています。小学生年代では縦幅が68メーターです。なので、ロングキックを蹴れてもせいぜい40m位だと思います。
逆に言えば40m先の認知しか必要ありません。
しかし、高校生になって60m蹴ることができるようになった場合、60m先のことを認知しなければなりません。
逆にその認知ができるようになればプレーの幅もひろがあります。
僕も高校生の時はロングボールで50mちょっとしかボールは飛びませんでした。
具体的に言うとゴールキックの場所からハーフラインをちょっと超える位です。
しかし大学生になると65mぐらい飛ばせるようになりました。
65m飛ばせるようになると、見える世界が変わってきます。
具体的に言うと相手の裏のスペースまで認知することができます。
そして認知する時も『相手がいるかいないか』だけではなくて『相手の体の向き』や、『味方選手とマッチアップしてる相手の質』を見極めながらロングボールを蹴る必要があります。
しかしこれは高校生の時は出来ませんでした。
なぜならば、高校生の時は50mしかボールが飛ばなかったからです。
ロングボールを60m飛ばせるようになったことで認知できる世界も広がりました。
なので、ある程度認知することができ、技術も発揮できるようになれば、フィジカルトレーニングなどをして、よりプレー範囲を広げられるようなことをやっていきましょう。
そうすることでより成長することができます。
単純にキックが飛ぶということは武器になりますなので
・サッカーの技術
・戦術理解度
・フィジカル的な能力
を向上させていきましょう。それら3つが整うことで、ゴールキーパーのメンタル的な安定を得られることができるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
本日は【ゴールキーパーの攻撃時の役割】「足元があるゴールキーパー」ってなに?というテーマでブログを書いていきました。
ゴールキーパーには足元の技術が必要です。しかし足元の技術とは、プレッシャーに来た相手を交わすことではありません。相手の状況認知して、相手のフォワードのラインを超えるために、どのような技術を発揮するかを判断できる選手が足元のある選手です。
なので、まずは相手と味方の立ち位置を理解していきましょう。
そしてより優位なスペースにボールを届けるためにロングキックの技術を向上させる事はとても大切です。
そしてプレー範囲が広がることができれば、より高い技術を求められ、プレイヤーとしての価値も向上します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
こちらの記事は、筆者の個人的な意見であり、真偽を明確にするものではありません。
またTwitterでは匿名で質問を受け付けていますので、ゴールキーパーに関して質問がある方はどうぞ!!!
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— Atsuya (@Atsuya_gk) November 13, 2021
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